給与形態の主な種類

使用者(会社)側が労働者に対して支給する給与額(主に基本給)を算定・支給する際には、いくつかの形態が存在し、それは労働者ごとの労働条件や社内での位置づけによって異なってきます。

会社の給与には主に次のような給与形態が存在します。

月給制

毎月のベースとなる給与項目(主に基本給)が月額固定で決まっている給与形態です。

主に正社員などの期間定めのない労働者がこの形態となってなっています。また契約社員であっても1日の労働時間が正社員と遜色ないような労働条件の場合、月給制であることが多いです。

「月給制」は一般的に次の2つに分類されます。

【日給月給制】
ベースとなる固定された賃金額が保障されているとはいえ、「ノーワークノーペイの原則」に基づいて遅刻・欠勤・早退などの不就労部分に関しては控除される月給制です。

通常、「月給制」という言葉はこの日給月給制を指していることがほとんどです。


【完全月給制】
日給月給制とは違い、遅刻・欠勤・早退などの不就労部分があったとしても、それに伴う控除が発生しない月給制です。

あまりにも労働者側が有利になる形態のため、採用している会社はほとんどないのが実態です。

時給制

労働者の1時間あたりの単価を決め、実労働時間にそれを乗じることで給与額を算出する形態です。
主にパート・アルバイトなどの短時間勤務の雇用形態の労働者に採用されています。

月給制と異なり、不就労部分の控除という概念ではなく、「働いた分だけ積み重なる」スタイルなので給与計算がしやすいのが特徴といえます。

日給制

労働者ごとに1日あたりの単価を決め、実出勤日数にそれを乗じて給与額を算出する形態です。
時給制と同様にパート・アルバイトなどの短時間勤務の労働者に採用されているケースが多いです。

原則的に1日あたり何時間働いたかに関係なく給与額が決まりますが、会社によっては規定の労働時間を設け、それに満たない場合は控除が発生する、といったルールにしている場合もあります。

また時間ではなく1日あたりで単価が決まっているとはいえ、1日の労働が法定労働時間(=8時間)を超えた場合には時間外労働手当の支給が別途必要となるので注意が必要です。

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