基準内賃金と基準外賃金の違い

時間外労働手当不就労部分の控除の計算をするときにはまず給与額を所定労働時間数(もしくは所定労働日数)で割るのが一般的です。

このときの分子になる「給与額」には給与の各項目のどの部分までを含むのかが重要になってきます。

時間外労働手当や不就労部分の控除の計算をする際の給与額に含む項目を「基準内賃金」、算定から除外するものを「基準外賃金」といいます。

基準内賃金や基準外賃金の分類において、労働基準法などの諸法規での明確な基準というものは特に定められていません。
なので、会社ごとに決めることが許されています。

一般的に基準内給与とは所定労働時間内の労働に対して支給される項目が含まれます。
基本給役職手当がこれに該当するようなイメージです。

対照的に基準外給与とは、所定労働時間内の労働に関係なく支給されている項目が分類されます。
通勤手当住宅手当家族手当といった労働云々よりはその労働者の生活スタイルに関連して支給される項目がこれに該当します。
また時間外労働手当も基準外賃金に含まれ、不就労部分の控除の計算からは除外されるケースが多いといえます。

いずれにせよ、基準内賃金と基準外賃金を定めた際には就業規則給与規定などに明記しておくことが重要になります。

【基準内給与と基準外給与の分類 一例】

基準内給与 基準外給与
基本給
役職手当
職能手当、など
通勤手当
住宅手当
家族手当
時間外労働手当
臨時に支払われた賃金、など

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