企画業務型裁量労働制

企画業務型裁量労働制とは、事業の運営についての事項の企画・立案・調査・分析などを行う管理部門に携わる労働者を対象にした裁量労働制です。

専門業務型裁量労働制と同様に実際の労働時間に関らず、制度化の際に定めた所定労働時間を労働したものとみなします。

対象となるための主な要件

企画業務型裁量労働制の導入対象となる管理部門に携わる労働者、事業所の条件は次のようになります。

【対象労働者】(次のすべてを満たすこと)
 ○会社経営の企画・立案・調査・分析の業務に従事している者
 ○業務に対する時間配分について上長からの具体的な指示がない業務に従事している者
 ○業務の時間配分についての裁量を与えられている者

【対象事業所】(次のいずれかを満たすこと)
 ○本社もしくは本店であること
 ○会社運営に多大な影響を及ぼす意思決定がなされる事業所
 ○本社・本店からの影響を受けることなく、運営に関する意思決定を行っている支店

要するに企画業務型裁量労働制を導入するためには、本社・本店もしくは独自で事業運営の裁量が与えられている支店に限る、ということになります。本社・本店指示によって事業運営されている支店は対象となることはできません。

労使委員会の設置

企画業務型裁量労働制を導入する際の最大の特徴として、労使委員会の設置があります。
労使委員会は使用者側と労働者側のそれぞれ代表する者で構成され(労働者代表の数が委員の半数以上を占めること)、委員の4/5以上の多数決によって企画業務型裁量労働制に関する次のさまざまな事項を決定します。

 ○対象となる業務
 ○対象となる労働者
 ○1日におけるみなし労働時間(所定労働時間)
 ○対象労働者の健康・福祉に関する措置
 ○決議の有効期間
 ○その他厚生労働省令で定められている事項、等

労使委員会で決議された事項については、就業規則などに明記し、所轄労働基準監督署に提出しなくてはなりません。

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